何故、お友達なのか。

考えれば考えるほど、何故それするの?ってことが多いもんだから、勝手に
シリーズ化しようかと考え中。

そんな中、今回のタイトルは『何故、お友達なのか』

最近は以前ほど見かけなくはなったけど、たまに見かける光景である。
僕の中では7不思議の一つでもある。(不思議な事が7つあるわけではないが…)

さて、このタイトルがどういったことを伝えたいのかというと、散歩中『お友達よ~』
と急接近される場面のことである。
もし、何度も会ったことのある犬で、お互い警戒することもなく一緒に過ごす事が出来て
いたり、一緒に遊ぶことがある相手であればそのように近付かれても不思議には思わない。

しかし、実際に『お友達よ~』と急接近される相手は、初対面であることが多い。
あなたの犬と友達になった記憶がない。
にもかかわらず、初対面にして友達なのは何故だろう。

いくら他の犬に対してフレンドリーな犬であったとしても、初対面の犬に対しては
少なからず警戒する。
子犬であればさほど警戒心は高くないのだが、成犬であればそのような状況では確実に
少しは警戒するだろう。
それが生物のあるべき姿である。

そんな警戒している犬に対して、急に近付けて怪我をしたらどうするのか。

自分の犬がリードをグイグイ引っ張ってそちらの方へ行こうとするからといって、それが
友達というわけではない。
もしかすると、相手は他の犬が苦手かもしれない。

そんな相手に『お友達よ~』と急に近付けることによって相手の子は更に他の犬が苦手に
なるかもしれない。
近付けたことで、相手の子は攻撃的な様子を見せ、それを見たあなたが近付けるのを
止めたことで相手の子が攻撃を覚えてしまうかもしれない。

相手への配慮が大切である。
仲良くなってからが、お友達である。

 

 

何故、目を見つめるのか。

前回に続いて、何故それするの?シリーズ。

今回は『何故、目を見つめるのか。』

これも意外と多い。
これに関しては飼い主さんと愛犬といったペアであればそこまで問題はない。
よっぽど睨みを効かせて見つめ続けたり、無意味やたらに見つめているので
なければ。
もしくは飼い主さんと愛のペアでなくとも、トレーニングとしてアイコンタクトを
教えているのであれば問題ではない。
教え方によるかもしれないが。

僕は犬の学校をやっているので、日中店舗内にはたくさんのワンコが
遊んだり、ウロウロしている。
そこにお客さんがやってきて、中にいるワンコの目をじっと見つめることがある。
今回、何故それするの?といった問題はこのように第3者が知らないワンコを
ジーっと見つめるような状況だ。

お客さんが来てくれるのはとても嬉しい事なのだが、このように他人に見つめられる
という状況は犬にとっては好ましい状況ではない。
そのようなことはお構いなしに、お客さんは犬の目を見つめ続ける。

そうしてしまうお客さんの気持ちが分からないわけではない。
犬の目というのはとてもつぶらで頭のサイズに対してとても大きく出来ている。
そのような様子は人間の赤ちゃんを思わせる。

赤ちゃんのような様子や特徴を見せられると、お世話したい、可愛がりたい
といった衝動に駆られる人は多い。
その衝動から、犬の目をじっと見つめてしまうのだろう。

よって、その時の人の感情というものは、赤ちゃんを微笑ましく見つめている時の
ように、とても幸せな感情に包まれている。
しかし、残念なお知らせだ。
その時の犬の感情は正反対である。

人にとても友好的な性格であればまだ良いが、人が苦手な犬にとっては
この上ないストレスになる。
そもそも、人間同士だってそんなことはしない。

会話をしたりコミュニケーションを取るような機会になって初めて相手と目を
合わせる。
知り合いという関係性が出来ていくことで目を見る機会も増えていく。

会話もせず、コミュニケーションも取らず、知り合いでもない人の目を
見続けるだろうか。
そんなことを続けていれば、そのうち『なに、ガン飛ばしとんねんむかっ
とでも言われてしまうだろう。
まるでチンピラだ。

要するに、知らない人に目をジーッと見つめられている時、犬はそのように
感じているということ。
チンピラと思われないように気を付けよう。

 

 

何故、頭を撫でるのか。

犬の撫で方。

是非、小学校の授業などにもカリキュラムの一つとして組み込んでほしい。
そう思ってしまうくらい、いきなり頭を撫でようと手を出す人が多い。

その時、犬はたいてい不安な表情を浮かべる。
が、そんなことはお構いなしに頭に手が近づいてくる。
そりゃ、怖いだろう。

白亜紀、恐竜が栄えていたといわれる頃、そんな時代に生きていたとしよう。
恐竜が僕に手を伸ばしてくる。
恐竜には敵意がないことなど僕には分からない。
だが、お構いなしに恐竜の手が僕の頭上に伸びてくる。

僕は目をつぶってひたすら耐える。
もし、狩りをするための槍などを持っていたならば、伸びてくる恐竜の手をその槍で突き刺すかもしれない。

それが犬にとっての噛むということ。

恐怖や不安というものは一線を超えると、攻撃の対象になる。
それは自分を守るために他ならない。

さっきも書いたように、いきなり頭を撫でられようとしている犬は不安の表情を浮かべる。
その不安がおさえられなくなったとき、犬は噛みつくという選択肢を選ぶことを知っておいて欲しい。
そして、その選択肢を選ばせてしまった自分にも非があるということを。

しかし、人は噛まれて初めて気付く。
そうなってしまうと双方、良い気分ではいられない。
そうならないためにも、事前にそれくらいのことは知っておきたい。

さて、そのようなトラブルの多くは散歩中や犬連れでの旅行中など、他人に触られそうな時である。
飼い主などの家族や信頼している人に頭を撫でられるときには、そこまで不安の表情は浮かべない。

だからといって頭を撫でられることが好きなわけではない。
どちらかといえば嫌いな子の方が多いだろう。
だからこそ私達も、あまり頭を撫でまわさないように気を付けてあげたい。

もちろん例外もいる。
触られることが大好きでたまらないタイプもいる。
そのタイプであれば好きなだけ撫でまわせば良いだろう(笑)