何故、頭を撫でるのか。

犬の撫で方。

是非、小学校の授業などにもカリキュラムの一つとして組み込んでほしい。
そう思ってしまうくらい、いきなり頭を撫でようと手を出す人が多い。

その時、犬はたいてい不安な表情を浮かべる。
が、そんなことはお構いなしに頭に手が近づいてくる。
そりゃ、怖いだろう。

白亜紀、恐竜が栄えていたといわれる頃、そんな時代に生きていたとしよう。
恐竜が僕に手を伸ばしてくる。
恐竜には敵意がないことなど僕には分からない。
だが、お構いなしに恐竜の手が僕の頭上に伸びてくる。

僕は目をつぶってひたすら耐える。
もし、狩りをするための槍などを持っていたならば、伸びてくる恐竜の手をその槍で突き刺すかもしれない。

それが犬にとっての噛むということ。

恐怖や不安というものは一線を超えると、攻撃の対象になる。
それは自分を守るために他ならない。

さっきも書いたように、いきなり頭を撫でられようとしている犬は不安の表情を浮かべる。
その不安がおさえられなくなったとき、犬は噛みつくという選択肢を選ぶことを知っておいて欲しい。
そして、その選択肢を選ばせてしまった自分にも非があるということを。

しかし、人は噛まれて初めて気付く。
そうなってしまうと双方、良い気分ではいられない。
そうならないためにも、事前にそれくらいのことは知っておきたい。

さて、そのようなトラブルの多くは散歩中や犬連れでの旅行中など、他人に触られそうな時である。
飼い主などの家族や信頼している人に頭を撫でられるときには、そこまで不安の表情は浮かべない。

だからといって頭を撫でられることが好きなわけではない。
どちらかといえば嫌いな子の方が多いだろう。
だからこそ私達も、あまり頭を撫でまわさないように気を付けてあげたい。

もちろん例外もいる。
触られることが大好きでたまらないタイプもいる。
そのタイプであれば好きなだけ撫でまわせば良いだろう(笑)