罰による副作用 4

では、残りの副作用としてよくあげられるものとして、

 

・罰を使った時の状況と一緒に結び付けてしまう。

 

・代替となる行動が出る。

 

この2つについて見ていきましょう。

 

状況と一緒に結び付けてしまうとは、どのような事かというと、

 

例えば、散歩中に犬が強くリードを引っ張るから、こちらも強く

リードを引き返したとしましょう。

 

その時、たまたま他の犬が通ったとして…

 

リードを強く引き返された痛みや不快感と、他の犬を

結び付けてしまう可能性があるということです。

 

それによって、他の犬を見かけた時に恐怖を感じたりする

可能性が出てくるということなのですが。

 

正直、この可能性はあります。

 

では、他の犬に対して恐怖を感じて、否応なしに吠えている

犬に対して、叱ったり、罰を使ってしまうと、もっと犬に対して

恐怖を感じてしまう可能性があるから、罰などは使わない

ほうが良いのか?

 

これはケースbyケース。

 

私はその行動様式によって、叱ったり、罰を使うケースもあります。

 

そのあとのフォローが必要なことはありますが、それで

良くなっていった事例はたくさんあります。

 

しかし、この辺は見極めるのが、とても難しくなるので、罰に

ついても知識のある専門家に相談した方が良いかもしれません。

 

代替となる行動についてですが。

 

これは、例えば吠える行動を罰を使って止めさせたことで、

代わりに穴を掘ったり、家具を噛む行動が増えたりするように、

別の行動を取り始めるというものです。

 

特に、自分自身をなだめようとして吠えるなどの行動を取って

いたのであれば、他に自分をなだめるための方法として穴を

掘ったり、家具を噛んだりする行動が過剰になると言われています。

 

これは、私自身、今までに一頭だけ経験があります。

 

だけれど、確実にそこに関連性があるのかは正直分かりません。

 

まあ、何にせよ、叱ったり、罰を使うこと全てがイケない事では

ないと思いますが、そこには知識や技術が必要になることが

あります。

 

むやみやたらに叱るのだけは止めましょうね!

 

 

罰による副作用 3

罰を使った時の副作用として、このような副作用が

挙げられることがあります。

 

・罰を使う飼い主さんを怖がるようになる。

 

・罰を使った時の状況と一緒に結び付けてしまう。

 

・代替となる行動が出る。

 

・無気力になる。

 

私の経験上、確かにこのような副作用が出ることが

あります。

 

ただし、上に挙げたもの全てではありません。

 

飼い主さんを怖がるようになるという面では、以前も記事で

書いたことがありますが、普段の生活でコミュニケーション

が取れてさえいれば、そのようなことは起こりません。

 

これも以前の記事で書いたことですが、私が出張トレーニングを

行って、出張先へ行く度に叱ったり、罰を使うような人間であれば

確かに私のことを怖がり、私のことを嫌いになるでしょう。

 

でも、普通の飼い主さんであれば、ご飯をあげたり、触ったり

撫でたり、散歩へ行ったりと叱ることだけではありませんよね!?

 

そうであれば、叱ったり、罰を使った直後には、多少飼い主さんに

対して怖がる様子を見せることはありますが、ずっと怖がったり

嫌いになるなんてことはありませんよ。

 

無気力になるという副作用が挙げられることがあります。

 

一応、専門用語では学習性無力感やら学習性無気力と

呼ばれています。

 

どのような状態かというと、何をしても無駄だと思い込み、

甘んじて叱られたり、罰を受け入れるような状態です。

 

ですが、今までの私の経験の中で、叱ったり、罰を使ったから

といって、無気力になった犬はいません。

 

それは何故かというと、叱る行動や罰を使う行動は一貫

しているからです。

 

とゆーことは、犬はそのような行動をしなければ叱られる

ことはないという選択肢を選び、罰を回避することが出来ます。

 

では、何故、無気力になるのかというと、回避する選択肢が

ないからなのです。

 

要するに、むやみやたらに叱ったり、罰を使うとそのような

症状になる可能性はあります。

 

何をしても叱られる可能性があるわけですから。

 

そうすると、回避する選択肢が分からずに、甘んじて罰を

受け入れる術しか無くなるわけです。

 

なので、犬にとってどのような行動をしてはイケないのか、

それがしっかりと伝わるように叱るのであれば、無気力の

ような症状に陥ることはありません。

 

残りの症状については、また次回へ続けますね。

 

 

罰による副作用 2

犬は人間ではないけれど、大切な家族の一員だ。

 

その家族の一員がイケないことをした時に、叱ったり、

罰を使うことを悪い事だとは思わないでほしい。

 

確かに人間が行うイケない事と、犬が行うイケない事は違う。

 

犬が行うイケない事というのは、犬からしてみれば当たり前の

行動がほとんどである。

 

吠えることであったり、噛みつくことであったり。

 

それが人間社会へ入って来るから、問題行動と呼ばれる

だけである。

 

だからといって、その行動全てを認める必要はない。

 

人間は社会で生活していく上で、様々なルールがある。

 

大きな枠でいうと法律というルールがある。

 

それを破れば罰せられる。

 

それ以外のところでは、学校でのルールがあり、職場の

ルールがあり、家族のルールがある。

 

文頭にも書いたように、犬は大切な家族の一員になる。

 

その中でイケない事をした時には、叱られたり、罰を使うこと

全てが悪いことではない。

 

その家族の中で、『他の人間噛んでもいいよ!』、『宅急便の

人にずっと吠えかかってなさい!』というルールであれば、

構わないのかもしれないが、常識的にそれはないだろう。

 

で、あればそういった行動に対して、優しい方法を用いて

行動修正を行ってみる。

 

不安からの吠えや噛みつきであれば、その不安を取り除いて

あげること。

 

ストレスからの行動であれば、そのストレスを緩和してあげること。

 

そのようなことから始めていくと良いだろう。

 

それで、なかなか効果が出ないようであれば、罰による

行動修正を考えても良いのではないだろうか。

 

さて、ここからが本題である。

 

タイトルにも書いたように、教科書的なものには、罰を使う

ことで副作用が出ることがあると書かれているものが、結構多い。

 

果たして、本当に副作用は出るのだろうか!?