ご飯を守る

タイトルの『ご飯を守る』という内容をもう少し詳しく書くと、犬が食事

している間に近付いたり、犬を触ったり、食器に手を近づけたりすると、

威嚇してきたり、噛みついてきたりするということである。

 

このような問題に直面した方はいるだろうか。

 

トレーナーであれば、このような悩みを持つクライアントと出会うことは、

そう珍しいことでもない。

 

もちろん、私もそのようなクライアントに出会った経験はある。

 

皆さんはこのような問題をどう捉えるだろうか。

 

いろんな意見があると思う。

 

『犬の所有権を侵害する方が悪い』と捉える方も、

 

『そんなことをしないように、しておいた方が良い』と捉える方も様々だろう。

 

私の考え方としては、後者だ。

 

何故なら、根本を考えると、ご飯に犬の所有権はない。

 

犬が働き、お金を稼ぎ、自分でご飯を買って、食べているわけはない。

 

人間が与えている物である。

 

しかしながら、もちろん犬はそんなことは知らない。

 

ご飯が差し出された瞬間に、自分の物と考える。

 

別にそのように考えの上で食事をしている時に、人が近付こうが、

触ろうが、食器に手を伸ばそうが、何も気にしない犬もいる。

 

それであれば問題はない。

 

だが、飼い主さんとの関係性に何の問題が無くても、近付いたり、

触ったり、食器に手を伸ばそうとすると、威嚇をしたり、噛みついて

くる犬もいる。

 

それもそのはず。

 

自然界では乏しい食べ物を必死で守る動物のほうが適応性が高い。

 

そういった習性は何百世代にも及ぶ選択繁殖を経てもなお、残っている

可能性は大いにある。

 

ドッグフードなど、ご飯に不自由しなくても本能的に食べ物を守ろうと

するのだ。

 

では、それを認めるべきか、止めさせるべきなのか。

 

次回へ続けましょう。

 

 

ドッグスポーツの勧め

私は、ドッグスポーツをこよなく愛するオーナーの一人である。

 

前回の記事にて、ドッグスポーツを反対する意見があることも

事実と書いた。

 

しかし、反対をするのであれば、経験した上で述べて欲しいとも。

 

私はもちろん、ドッグスポーツには賛成派なのだが、それは何故か

ということを経験をもとに書いてみたいと思う。

 

まず自分が愛犬とドッグスポーツを始める前と始めた後で確実に

変わったことが幾つかある。

 

その中でも、最も賛成をする上で大きい要因はコミュニケーションを

取る機会だと思う。

 

今まで犬と一緒にいる生活をしてはいたものの、そこまで頻繁に

一緒に何かをするという機会を作ることはなかった。

 

しつけやトレーニングを行っていく上で、褒めることはとても大切な

プロセスの一つになるが、一緒に何かをする機会を作らなければ、

褒めるような機会は多くは訪れない。

 

そういう面でもドッグスポーツは、飼い主さんと一緒に何かをする

機会になる。

 

そうすると自然と愛犬を褒める機会が増えるのだ。

 

それも、物凄く上手に褒める飼い主さんが多い。

 

普段のしつけやトレーニング、問題行動の矯正を行っていく上で、正直

上手に褒めている飼い主さんは多くはない。

 

しかしながら、ドッグスポーツになると、とても上手になる。

 

不思議なものだ。

 

ドッグスポーツになると、飼い主さんも大いに体を動かすから、

テンションが上がるのだろうか。

 

成功していく過程が目に見えやすいから、褒めやすいのだろうか。

 

やはり、楽しいからなのか。

 

何故かは分からないが、ドッグスポーツをしている時の飼い主さんは

褒めるのがとても上手なのだ。

 

そうなると、褒められている犬も悪い気はしない。

 

とても楽しそうな表情を浮かべ、明るく伸びやかにスポーツをしている

犬達がそこにはいる。

 

それを感じ、飼い主さんもとても楽しくなる。

 

そのスパイラルが、とても良いコミュニケーションになるのだ。

 

 

ドッグスポーツの賛否両論

このような記事を読んだ。

 

ドッグスポーツはストレスになるから、やらせるべきではない。

 

さて、この内容には賛否両論あるだろう。

 

もちろん、現在ドッグスポーツをしているオーナーさんは、皆賛成と

意見を述べるだろう。

 

私もドッグスポーツをこよなく愛するオーナーの一人でもあるので、

ドッグスポーツは賛成である。

 

しかしながら、反対意見があることも事実である。

 

その反対意見を読んだ時に思ったことがあり、今回『ドッグスポーツの

賛否両論』という記事を書きたくなった。

 

その書きたくなった理由の一つとして、まず、反対意見を述べるので

あれば、ドッグスポーツをそれなりに経験した上で述べるべきだと。

 

確かに、ストレス原因などの一つにドッグスポーツが挙げられている

何かを見たことがある。

 

しかしながら、それを真に受けて、ドッグスポーツを経験したことも

ないような人が、ドッグスポーツを反対するのには寂しい気持ちになる。

 

果たして、ドッグスポーツが本当にストレス原因の一つになるのだろうか。

 

そのような方達は外面的な部分しか見てないのではないだろうか。

 

確かに、外面的な部分だけを見るのであれば、ストレス原因の

一つと考えられる理由も分かる。

 

例えば、アジリティのスタート時の興奮した様子であったり、何度も

全速力で追いかけていくディスクの様子であったり、大勢の人に

見られた中で踊るドッグダンスであったり。

 

このような外面的な部分だけを取り上げると、ストレス原因と考えたく

なる気持ちも分かる。

 

しかし、ドッグスポーツはどの競技であっても、そこまでに様々な

過程が存在する。

 

その過程には、そのスポーツを行う飼い主さんと、パートナーとなる

愛犬にしか分からないこともある

 

その過程を見ずして、ドッグスポーツを否定して欲しくはない。

 

しかも、良くトレーニングやしつけなどについて人間を比喩に出す方

限ってそのような反対意見を出すのが驚きである。

 

何故なら、人間だってスポーツはする。

 

大会などがあろうものなら、大会前には過酷な練習があり、大会では

プレッシャーがあり、そこにはもちろんストレスも伴う。

 

しかしながら、人間のスポーツを反対する人はほとんどいない。

 

それは、その過程に共感出来るからである。

 

ちょっと熱くなってしまったので、今日はここまでに…