自分史　１

～きっかけ～

私は今こうして犬に囲まれて仕事をしているのですが、もともと犬に囲まれたような生活をしていたわけではありません。

初めて飼った動物も犬ではなく猫でした。

もともと、動物が好きだったので何度か親に『動物を飼いたい』と言ったのを覚えています。

その度に反対され飼う事を諦めてきました。

そのまま時は流れ、あれは確か小学生の高学年になる頃。

妹と小学校から帰る途中の事なのですが、いつもの帰り道の途中にある空き地の横を通っていた時の事です。

空き地に停まっている車の下から妙な声が聞こえてきました。

少し怖かったのを覚えていますが、好奇心からか妹を連れその車に向かうと、その妙な声は車の下から聞こえてきました。

恐る恐る覗いてみると、まだ目も開いていない一頭の猫が必死に声を出していました。

私もまだまだ子供だったのでしょうね。

家に連れて行く事は出来ないと思っていたのですが、それよりも連れて帰りたいという気持ちが強くてすぐに手に取り、家に連れて帰りました。

家に帰った時、母親がいたのか、いなかったのかは定かではないのですが、すぐに段ボールを用意しタオルを敷き、妹のいらなくなった人形を入れ小屋作りを始めました。

父親はその時はまだ在宅中ではなかったので、帰ってきた時はびっくりした事でしょうね。

父親が帰ってきた時、僕は怒られるのではないかとドキドキしていましたが、怒られる事はなかったと思います。それから初めての動物との生活が始まりました。

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