犬にとっての、所属と愛の欲求とはどのようなものか。
犬に対して、所属と愛の欲求という言葉で表されることはありませんが、
それに近いものとして群衆欲求などの言葉が使われることがあります。
同様に群れで生活をしたいという欲求です。
この欲求を持つことは、種の保存を考えていく上で当たり前の欲求です。
犬の祖先であるオオカミは基本的には群れを作り、行動します。
そうでなければ、狩りをするチャンスをみるみる逃すことにつながります。
常に一頭で行動し、獲物を狩るチャンスを逃し続ければ、待つのは
『餓死』です。
そうならないために、オオカミなどは群れを作り、獲物を狩る時には
群れで協力し、獲物を狩るのです。
そのような観点からも、群衆欲求…群れでいたいという欲求は本能的に
持っているのでしょうね。
もちろん、それ以外の理由もあるでしょう。
群れでいた方が安全であることなども、本能的に知っているのでしょう。
しかし、今、ペットとして犬が飼われている時代に犬同士が群れを
作っていくことはほとんどありませんし、必要がありません。
それは何故かというと飼い主さんがいるからです。
飼い主さんと一緒にいれる時間がたくさんあれば群衆欲求は
満たされるのですから。
だからこそ、犬が一人ぼっちでかわいそうだから、2頭目を迎え入れると
いう前に、もっと飼い主さんとの時間を作れるかを考えて欲しいのです。
それがペットとして飼われる時代に必要な時間なのです。