多頭飼いについて考える

犬を飼って、しばらくすると様々な思いから2頭目を迎え入れたくなる

方もいるかと思います。

 

私もこのような仕事上、そのような思いを持つ飼い主さんと出会うことも

少なくはありません。

 

その中でも、2頭目を迎え入れようと思う理由として、一番多いなと

思うのが、一人ぼっちで寂しいんじゃないかなというもの。

 

もちろん犬は一人ぼっちにされるのはさびしい。

 

人間だって一人ぼっちは寂しいもの。

 

それもそのはず、人間にも犬にも誰かといたいという欲求があります。

 

アメリカの心理学者マズローが人間の欲求を5段階の階層で表した、

『マズローの欲求段階説』というものがあります。

 

ある欲求が満たされると、次に抱く欲求が順々に5段階で表されているの

ですが、その中に所属と愛の欲求というものがあります。

 

マズローの欲求段階説では、この所属と愛の欲求は3段階目に当て

はまります。

 

この所属と愛の欲求というのは、他人に受け入れられたいと思ったり、

どこか組織に所属したいという欲求です。

 

言い換えれば、孤独でいたくない、誰かといたいということです。

 

ちなみにマズローの欲求段階説の1段階目は生命維持のための食事や

睡眠などの根源的な欲求になります。

 

そして、健康や経済的に安全を求める欲求が2段階目。

 

その次の段階で、この所属と愛の欲求がくるわけですから、相当強い

欲求になります。

 

一人ぼっちというのは人間にとっても、とても辛いものなのです。

 

では、犬はどうなのか。

 

ここまで人間のような心理学が学術的に述べられている訳ではありませんが、

かなり当てはめて考えることが出来ると思います。

 

1段階目の生命維持のための欲求は確実に持っていることでしょう。

 

2段階目にある安全の欲求も、経済的なことなどは犬は考えませんが、

健康であることや食事や水分が安全に確保出来ること、落ち着いた場所で

睡眠を取ったり、休息が取れることは本能的に求めているはずです。

 

では、3段階目の所属と愛の欲求…、これについてはまた次回に書いて

いきましょう。