ペットショップの売り文句に用心! 社会性のある子犬?

はぁ?

と、ついつい言いたくなってしまった瞬間。
ようちえんのカウンセリングをしていた時のことだ。
カウンセリングを受けられていたお客さんの一言ではあるが、元をたどればペットショップ(生体販売)の店員の一言である。

カウンセリングの時には、その子犬の月齢や飼い始めてからの日数、どこから迎えられたのかなど細かく聞いていくのだが、そういった話をしている中で出てきた一言。

『社会性のある子犬を選んでもらったんです。』

ん?
社会性のある子犬?
子犬?
子犬なのに社会性?
社会性を身に付けていくのはこれからじゃね!?

なんてことを思いながら話を聞いていたわけです。
もちろん、生まれながら持ち合わせている気質(臆病や活発などの)に違いはあるが、そこで社会性が決まりはしない。

ちなみに一連の流れはこんな感じだったみたい。

とある犬種を探していると、店員に話す。
そしたら店員が『とても社会性のある子がいます』と言って、裏のほうからその犬を連れてくる。
続けざまに『この子は社会性があって犬の世界の事をよく知っているので、いろんな子と仲良くなれると思いますよ!』と2~3ヶ月ほどの子犬を抱きながら言ってきたのだそう。
それなら!と購入を決めたという…

おいおい!
待ちんしゃい!
犬の世界を知っていくのは、まだまだこれからや!
それよりも今までの期間、ちゃんと親兄弟と過ごしてきたんかい!

ってなことを一人心の中でツッコんでみた。
直接聞いたわけではないから、勘違いであれば良いが。
しかし、ペットショップ(生体販売の現場)ではそういった一言をよく耳にする。
そういった一言というのは、犬の習性や行動学などを学んでもいないのに軽はずみに発してしまう、しつけに関する一言。
僕も十数年前にペットショップで働いていたことがあるから分かる。

要するにペットショップで生体を販売している多くの人は、犬の習性や行動学のプロではない。
販売のプロであって、しつけのプロではないのだ。
むしろ、犬の習性や行動学をしっかり学んできたのであれば、ペットショップで生体を販売するという仕事を選ばないのではないだろうか。
何故なら、ペットショップで販売されるまでの経緯やそのペットショップで売られることでのリスクを知るからである。

そういったことからペットショップで生体を購入することには反対なのだが、それでもペットショップで購入するのであれば、店員の売り文句には注意して欲しい。